婚活のご相談を受けていると、よく感じることがあります。 それは「とても真面目で、しっかり考えている方ほど、婚活が長引いてしまうケースがある」ということです。

仕事もきちんと続けてきた。人として大きな問題があるわけでもない。結婚願望もある。 それなのに、気づけば数年が経ち、「何となく続けている婚活」になってしまっている──。

決して怠けているわけではありません。 むしろ、真面目だからこそ慎重になり、タイミングを見計らいすぎてしまう。

このブログでは、そんな「真面目な人ほど陥りやすい婚活の落とし穴」と、その背景にある“危機感のズレ”について、相談現場での経験をもとにお話しします。

婚活がなかなか進まない方に共通しているのは、能力や魅力の不足ではありません。 多くの場合、「今すぐ困っていない」という状態にあります。

仕事は安定している。 生活もそれなりに回っている。 一人でも、今のところ大きな不自由はない。

だからこそ、婚活はどうしても後回しになりがちです。

「もう少し仕事が落ち着いてから」 「良い人がいれば、そのうち」 「焦って決めるのは違う気がする」

これらは、とてももっともな考え方です。 しかし現実には、この“余裕”がある状態こそが、婚活を長期化させる一因になっています。

婚活は、困ってから始めるものではありません。 困っていない“今”にどう動くかで、数年後の結果が大きく変わります。

安定した生活を送れている方ほど、婚活の優先順位は下がりやすくなります。 これは性格の問題ではなく、人としてとても自然な反応です。

日々の仕事に追われ、休日は疲れを取るだけで精一杯。 一人の生活にも慣れていて、急に何かが足りなくなるわけではない。

そんな状態の中で婚活を始めようとすると、どうしてもこう感じてしまいます。

「今じゃなくてもいいかもしれない」 「無理に動かなくても、生活は成り立っている」

しかし、婚活は“準備が整ってから始めるもの”ではありません。 むしろ、余裕があるうちにこそ向き合うべきものです。

相談の現場では、 「あの時、もう少し早く動いていれば…」 という言葉を、何度も耳にしてきました。

年齢を重ねること自体が悪いわけではありません。 ただ、選択肢や出会いの幅は、少しずつ確実に変わっていきます。

真面目な方ほど、その変化を感覚ではなく“理屈”で考えようとします。 ですが、婚活においては理屈だけでは動けない場面も多いのです。

「まだ大丈夫」という安心感があるうちに、 自分の将来について一度立ち止まって考えること。 それが、婚活を前に進める最初の一歩になります。

これまで多くの婚活相談を受けてきて、真面目な方に共通する“つまずき方”があります。

それは、婚活を「正解探し」にしてしまうことです。

プロフィール作成も、お見合い相手選びも、 「失敗しない選択はどれか」 「もっと良い条件の人がいるのではないか」 と、慎重に考えすぎてしまう。

もちろん、考えること自体は悪いことではありません。 ただ、婚活はテストではなく、人と人との出会いです。

相談の中で、こんな声を聞くことがあります。

「条件的には悪くないけれど、決め手がなくて…」 「もう少し様子を見てもいいでしょうか？」

そうしている間に時間だけが過ぎ、 気づけば同じ場所を何年も行き来してしまう。

また、真面目な方ほど“自分一人で何とかしよう”とします。

本音を言えば不安があるのに、 「まだ相談するほどではない」 「もう少し自分で頑張ってから」 と、抱え込んでしまう。

婚活は、努力すれば必ず報われる世界ではありません。 だからこそ、視点を変えたり、誰かと一緒に考えたりすることが大切です。

真面目さは、婚活において大きな強みです。 ただ、その強みが“慎重さ”として出過ぎてしまうと、 前に進めなくなることもある。

それが、私たちが現場で何度も見てきた現実です。

婚活が長引いてしまう方ほど、 「もっと頑張らなければ」 「自分の努力が足りないのでは」 と考えがちです。

ですが、婚活は気合や根性で乗り切るものではありません。 必要なのは、自分に合った“設計”です。

いつ、どのくらいの期間で、 どんな出会いを目指すのか。

そのために、 ・仕事とのバランスをどう取るか ・活動量をどの程度にするか ・立ち止まった時、誰に相談するか

こうしたことを整理せずに進めると、 真面目な方ほど迷い続けてしまいます。

相談所でのサポートは、 決して「急かすこと」ではありません。

立ち止まった時に現状を整理し、 視点を少し変える手助けをすること。

「今のまま進んで、将来どうなりそうか」 「別の選択肢はないか」 を、一緒に考える存在です。

婚活は人生の一部です。 一人で抱え込まず、 伴走者を持つことで、 驚くほど気持ちが軽くなる方も少なくありません。

私たちは、婚活を「短距離走」だとは考えていません。

一人ひとり、仕事の状況も、生活のリズムも、 これまで歩んできた人生も違います。 だからこそ、同じやり方を当てはめることはしません。

相談の中で大切にしているのは、 今の状況を丁寧に整理し、 その方に合った進め方を一緒に考えることです。

真面目な方ほど、 「迷ってはいけない」 「弱音を吐いてはいけない」 と思いがちですが、 婚活においては、それを言葉にすること自体が前進になります。

すぐに行動を変えなくても構いません。 まずは、自分の立ち位置を知ること。 そして、選択肢があることを理解すること。

それだけで、婚活の見え方は大きく変わります。

もし今、 「このままでいいのだろうか」 と少しでも感じているなら、 一度、誰かと話してみてください。

私たちは、 無理に決断を迫ることも、 焦らせることもありません。

真面目に人生を考えている方が、 自分らしいペースで前に進めるよう、 その過程に寄り添うことを大切にしています。

このブログが、 あなた自身の婚活を見つめ直す 小さなきっかけになれば幸いです。